添付文書PDF
保険点数
検査受託機関
 
検査の原理 印刷用PDFダウンロード≫
 
QuantiFERON TB-2Gは、Mycobacterium tuberculosis(結核菌)特異蛋白をヒト全血と共に培養することにより、結核菌による曝露を受けたT細胞から分泌されるインターフェロン-ガンマ(IFN-γ)を測定する体外診断用検査キットであり、結核菌感染の検出に有用です。本キットに用いられた技術は、特許取得済みであり、本品は、次の4段階の簡便な操作手順で構成されています。
ステップ1. 採血:ヘパリン添加の採血管に血液を5 mL(最低量)採取する。
ステップ2. 血液刺激および血漿回収:全血を刺激抗原と共に37℃で一晩培養する。結核菌感染者であれば、T-細胞がIFN-γを産生する。
ステップ3. ELISA法によるヒトIFN-γの検出:血漿を回収し、血漿中に放出されたIFN-γを、迅速・簡便な酵素免疫測定法(ELISA法)にて検出する。
ステップ4. データ解析:QuantiFERON TB-2G解析ソフトウェアにてデータを解析する。

本品についてのよくある質問とその回答の一部を以下に示します。ここに挙げた回答はあくまでも手引きとしてご利用下さい。検査方法、および本品の使用法や性能については本品の添付文書を参考にしてください。
 
ステップ1. 採血
Q1  ヘパリン以外の抗凝固剤を用いて採血された血液を用いることはできませんか?
A1 本検査に使用する血液5 mL(最低量)は、必ずヘパリン添加の採血管を用いて採血してください。ヘパリンはヘパリンナトリウムまたはヘパリンリチウムのいずれも使用可能です。それ以外のEDTAやACDといった抗凝固剤はT-細胞からのIFN-γの産生に影響を与えます。採血直後は、採血管を数回転倒させて血液とヘパリンを十分混和します。抗原刺激は採血後12時間以内に行わなければならないため、血液検体はできるだけ速やかに臨床検査室に送付してください。
   
Q2 採血後、血液検体の移送から抗原刺激までの移送・保管の温度は何度ですか?
A2 抗原刺激までは、検体は17〜27℃にて移送・保管してください。検体を冷蔵、または冷凍するとT-細胞からのIFN-γの産生に影響を与えます。
   
Q3 採血から12時間以上経過した血液を本品添付の抗原で刺激するとどうなりますか?
A3 採血後の特異蛋白による刺激は12時間以内に行わなければなりません。採血後12時間以上経過した血液を刺激しても、細胞破壊(細胞死)のためにIFN-γ産生が低減し、感度が低下するため、正確な結果が得られなくなります。
 
ステップ2. 血液刺激および血漿回収
Q4 血液刺激(抗原と血液との混和)はクラスIIのバイオハザードキャビネット内で行わなければなりませんか?
A4 血液検体を通じて起こりうる感染(HIV、B型肝炎など)の危険性を最小限にするため、血液を扱う作業はすべてバイオハザードキャビネット内で行う事を推奨します。しかし、血液検体を通じて起こりうる感染からの防御が可能であれば、滅菌ピペットの使用等、無菌的な取り扱いを実施することにより、本測定法による血液刺激をクリーンベンチまたは安全キャビネットの外で行うことは可能です。
クリーンベンチまたは安全キャビネットの外で血液刺激を行う場合には、「Safe Laboratory Practices」にしたがい、関連規制当局により提案されている手袋、上着、安全ゴーグルといった防護衣を使用するなどの措置を取ってください。
   
Q5 本測定法による血液刺激には、絶対的な無菌が条件となりますか?
A5 いいえ。滅菌ピペットの使用等、無菌的な取り扱いを実施すれば、絶対的な無菌は必要ではありません。
   
Q6 血液検体に加える抗原の量は3滴〜4滴で構いませんか?
A6 24ウェル培養プレート中の血液検体各1 mLに加える抗原は必ず3滴に固定してください。血液1 mLの入ったウェルの上に抗原滴下ボトルを垂直にかざして行うのが最も良い滴下方法です。抗原を4滴以上加えた血液検体は廃棄し、そのウエルは使用せず、別のウエルを使用してください。
   
Q7 抗原混和はどの程度重要ですか?
A7 混和により刺激抗原が均等に分散します。これにより抗原が感作T-cellと接触しIFN-γが分泌されます。従って、本品による測定法では混和することが非常に重要です。混和が不十分な場合、IFN-γの測定値が低くなり、正しい結果が得られなくなります。
   
Q8 QuantiFERONマイクロプレートシェーカー以外のシェーカーを利用することはできますか?
A8 QuantiFERON TBマクロプレートシェーカー(セレスティス社カタログ番号08500201)で、妥当性が立証されています。当社では、市販されている他のシェーカーでも十分と考えており、現在、妥当性の確認試験を実施中です。
   
Q9 インキュベーターを加湿する必要はありますか?
A9 加湿しない場合、検体中の血液水分量が蒸発して正しい結果が得られなくなります。使用する37℃インキュベーターに加湿機能がない場合には、インキュベーター内に水を張った皿を入れ、十分にプレインキュベーションを実施した後、16〜20時間の培養に要する湿度を保つようにしてください。また、袋や容器の中に湿らせたペーパータオルを敷き、その上にプレートを置いてから、密封し、培養する方法もあります。
   
Q10 CO2インキュベーターは使用できますか?
A10 CO2濃度が7.5%までは抗原刺激に影響しないことが証明されています。「加湿された」37℃のインキュベーター内であれば、CO2濃度のコントロールは不要です。
   
Q11 37℃で培養した後に得られる血漿を最も容易に回収するにはどうすればよいですか?
A11 培養後に、培養プレートをわずかに傾けて血漿検体を回収するのが最も容易な方法です。下図に示すようにプレートの一方の端をふたに乗せて傾けるのが最適です。傾けたとき、赤血球の層は比較的平坦を保ち、ウェルの低くなった側に血漿が集まります。このウェルの低くなった側にできた血漿層にピペットを鋭角に挿入すれば、きれいな血漿を容易に採取することができます。
 
Q12 沈殿した赤血球上の血漿はどの程度の量を回収する必要がありますか? 回収量は重要ですか?
A12 ELISA法の実施に必要な血漿量はわずか50 μLですので、100 μLの血漿があれば十分です。100 μL を回収しても200 μLの血漿が残り、必要に応じて対照用(再検査用)として使用することができます。一般的には300 μL以上の血漿を回収することができます。妥当性確認試験からIFN-γは血漿中に均一に分布することが示されているため、回収量はそれほど重要ではありません。回収できる血漿量には個人差があります。
   
Q13 回収した血漿に赤血球が混入してしまった場合はどうなりますか?
A13 血漿検体中の赤血球がわずかな量の場合は、本品による測定に支障はありません(血漿がわずかに変色する程度なら大丈夫です)。回収した血漿に多量の赤血球が混入してしまった場合には、検体を遠心して赤血球を除いてください。
   
Q14 回収した血漿の色が薄く、黄色ではありません。これでよいのですか?
A14 血漿は、ほとんど無色から黄色・薄茶色までさまざまな色となる場合があります。中には不透明な色になっていることもあります。これらの色調の違いによる、本品の測定結果に対する影響は認められていません。また、採血後、12時間以内であれば、溶血を起こすことは稀です。溶血検体では、正しい結果が得られないので、再度、採血を行い、本試験に供して下さい。
   
Q15 −20℃で保存中していた血漿検体に「凝固塊」が生じた場合はどうすればよいですか?
A15 血漿の凍結・解凍中に凝固塊ができることがあります。このような場合、血漿検体の解凍時に遠心して凝固塊を沈殿させてください。凝固塊の生じた血漿検体の取り扱い方法は、添付文書に記載されています。
   
Q16 検体をある程度まとまった数量にすることで、QuantiFERON TB-2Gによる測定の費用効果を最大にしたいと思います。回収した血漿の安定性はどうでしょうか?
A16 回収した血漿は2〜8℃で最高14日間、−20℃以下では最高3ヵ月間保存可能です。血漿を−70℃で保存すると、凝固塊が生じにくくなります。凍結はフィブリン凝固塊形成のおそれがありますので、短期間の保存(14日以内)の場合は、冷蔵保存がよいでしょう。
   
Q17 回収した血漿の保存には蓋付きサンプルチューブを使用しなければなりませんか?また、ELISA用プレートを利用することはできますか?
A17 回収した血漿の保存には、コートされていないELISA用プレートを使用することが可能です。血漿保存容器はその種類にかかわらずすべて密封し、検体の蒸発を防いでください。
 
 
ステップ3. ELISA法によるヒトIFN-γの検出
Q18 調製後の a) ヒトIFN-γ標準、b) HRP標識抗ヒトIFN-γ抗体、c) 洗浄用緩衝液、の安定性について教えてください。
A18 a)溶解したヒトIFN-γ標準は、2〜8℃で3ヵ月まで保存可能です(溶解日を記録すること)。使用前には1時間かけて17〜27℃に戻してください。
b)HRP標識抗ヒトIFN-γ抗体は溶解後3ヵ月以内に使用し、使用しない場合は廃棄してください。希釈緩衝液で希釈した常用濃度のHRP標識抗ヒトIFN-γ抗体液は、調製から6時間以内に使用しなければなりません。調製に使用したHRP標識抗ヒトIFN-γ抗体液の残りは、ただちに2〜8℃の冷蔵庫内に戻してください。
c) 希釈後の洗浄用緩衝液は、17〜27℃で2週間まで保存可能です。
   
Q19 QuantiFERON TB-2GのELISAプレートは、冷蔵庫から出してすぐに使用できますか?
A19 できません。密封されたELISAプレートは、ホイルバッグ開封前に少なくとも1時間かけて17〜27℃に戻します。
   
Q20 自動プレート洗浄器は必要ですか?
A20 いいえ。自動プレート洗浄器の使用をお勧めしますが、本品の添付文書にある方法にしたがって用手洗浄することも可能です。
   
Q21 QuantiFERON TB-2GによるELISA法では、洗浄はどの程度重要ですか?
A21 本品によるELISA法でも、大部分のELISA法測定と同様に、誤測定の原因で最もよくみられるものは不適切な洗浄または誤った洗浄です。このような問題が生じた場合には、次のことを確認してください。
・洗浄中に気泡を生じる場合には、洗浄サイクルの流速を調節し(通常は速度を下げる)、気泡が生じないようにします。
・ 洗浄用緩衝液が各ウェル上部に達する液量にしてください(各ウェルの縁から液が表面張力で盛り上がるくらいが望ましい)。
・ すべてのウェルに十分な洗浄用緩衝液が等しく行き渡るようにします。洗浄器プローブが詰まった場合には、細いワイヤを用いて詰まりを取り除きます。
・ 添付文書では完全洗浄を最低6回行うこととしていますが、それ以上洗浄を行っても測定結果への影響はありません。
・ 各サイクル間の浸漬時間は5秒以上をお勧めします。
   
Q22 予想したとおりの結果ではありませんでした。どんな問題が考えられますか?
A22 ELISA法に関する一般的な問題の原因とその適切な解決方法を次表に示します。

非特異的な発色がある
考えられる原因 解決方法
プレートの不完全な洗浄 プレートの洗浄は最低6回行うこと。使用する洗浄器によっては、それ以上の洗浄サイクルが必要な場合もある。各サイクル間の浸漬時間を2秒以上にする。
ELISAウェルの交差汚染 検体の分注および混和に注意を払ってリスクを最小限にする。
試薬の期限切れ キットは使用期限内に使用する。溶解した標準および標識抗体液は、溶解日から3ヵ月以内に使用する。
試薬の汚染 試薬が汚染されないようにする。

バックグラウンドが高い
考えられる原因 解決方法
プレートの不完全な洗浄 プレートの洗浄は最低6回行うこと。使用する洗浄器によっては、それ以上の洗浄サイクルが必要な場合もある。各サイクル間の浸漬時間を5秒以上にする。
HRP標識抗体の溶解ミス、希釈ミス HRP標識抗体は蒸留水300 μLで溶解する。常用濃度のHRP標識抗体液は、添付文書にしたがい、HRP標識抗体濃縮液を希釈緩衝液で100倍に希釈して調製する。
培養温度が高すぎる ELISA法における培養は、17〜27℃で行う。
試薬の期限切れ キットは使用期限内に使用する。溶解した標準およびHRP標識抗体濃縮液は、溶解日から3ヵ月以内に使用する。

検量線が不良である
考えられる原因 解決方法
プレートの不完全な洗浄 プレートの洗浄は最低6回行うこと。使用する洗浄器によっては、それ以上の洗浄サイクルが必要な場合もある。各サイクル間の浸漬時間を5秒以上にする。
IFN-γ標準の希釈ミス IFN-γ標準は、添付文書にしたがって正しく希釈し調製する。

吸光度が低い
考えられる原因 解決方法
IFN-γ標準の希釈ミス IFN-γ標準は、添付文書にしたがって正しく希釈し調製する。
分注ミス 正しい量を分注する。
洗浄用緩衝液の希釈ミス 常用濃度の洗浄用緩衝液は、洗浄用緩衝液濃縮物を20倍に希釈して調製する。
培養温度が低すぎる ELISA法における培養は、17〜27℃で行う
培養時間が短すぎる 標識抗体、標準、検体を入れたプレートを120±5分間培養する。酵素基質液をそのプレート上で30分間培養する。
誤ったプレートリーダーフィルタを使用している 620〜650 nmの対照フィルタを用い、450 nmでプレートの読み取りを行う。
試薬温度が低すぎる 標識抗体濃縮物以外の試薬はすべて、測定開始前に17〜27℃に戻す必要がある。これには約1時間かかる。
試薬の期限切れ キットは使用期限内に使用する。溶解した標準およびHRP標識抗体濃縮液は、溶解日から3ヵ月以内に使用する。

測定間で測定結果に差がある
考えられる原因 解決方法
混和不良 試薬はプレートに加える前に、転倒させたり軽く振とうしたりしてよく混和する。
プレートの不完全な洗浄 プレートの洗浄は最低6回行うこと。使用する洗浄器によっては、それ以上の洗浄サイクルが必要な場合もある。各サイクル間の浸漬時間を5秒以上にする。
分注方法が一貫していない、または測定が中断した 試料および標準の添加は、連続的に行う。試薬の調製はすべて測定開始前に行う。
注:(株)ニチレイ・(株)日本ビーシージーサプライの製品情報・技術ガイドCD-ROMには、測定方法のビデオ映像や、ほとんどの技術的問題に対する解決方法が収録されています。
 
ステップ4. データ解析
Q23 陰性コントロールの値が非常に高くなりました。どんな問題が考えられますか?
A23 ほとんどの場合、陰性コントロールについて予想されるIFN-γ濃度範囲は0〜2 IU/mLです。陰性コントロールの値がこれよりもかなり高い場合、その原因は技術的ミスであることが考えられます。そのような場合には、再検査を行うか、必要であればその被験者の血漿4検体すべてについて再度測定を行うことをお勧めします。それでもなお陰性コントロールの値が高く、抗原またはマイトジェン血漿によるサンプル汚染が考えにくい場合は、その陰性コントロールの結果は妥当なものです。すべての陰性コントロールの値をチェックして、それらの値が予想される範囲内にあるかまたは近似していることを確認するのがよいでしょう。
   
Q24 ある被験者の陽性コントロールの測定値Mが非常に高くなりました(プレートリーダーの検出限界を上回っているかもしれません)。これでいいのですか?
 
A24 一般に、陽性コントロールの値は各血液から得られた4検体の中で最大のIFN-γ濃度を示します。この値は時にマイクロプレートリーダーの検出限界を上回ることがあります。しかし、そのような場合でも検査結果の解釈には何も影響を及ぼしません。
   
Q25 ある被験者の測定値M(陽性コントロールのIFN-γ値−陰性コントロールのIFN-γ値)が0.5未満でしたがどのように判定すればいいのですか?
A25 測定値Mが、0.5未満であっても、測定値C又は測定値Eが0.35以上ならば、陽性と判定してください。しかし、測定値C又は測定値Eが0.35未満の場合、リンパ球の不足や免疫不全等の理由で、正常なIFN-γの産生が確認できませんでしたので、陰性と判定せず、「判定できません」としてください。免疫不全等の理由が考えにくい場合、再度、採血を行い、再測定することを推奨します。
   
Q26 測定されたIFN-γ量から結核感染の段階や程度を類推することはできますか?
A26 できません。ESAT-6またはCFP-10で刺激したIFN-γの値が陰性コントロールの値を0.35 IU/mL以上上回る反応を示した被験者は、結核菌に感染していると思われます。これらの抗原に対する反応と、感染の段階や程度、免疫応答性レベル、もしくは活動性疾患へ進行する可能性とを関連づけることはできません。
   
Q27 QuantiFERON TB-2Gによる検査結果の算出や解釈に簡便な方法はありますか?
A27 本品による測定のデータ解析および結果解釈の概略は、添付文書に記載されています。本品による検査結果の算出は、表計算プログラムにより実施できます。
また、測定原データの解析および本品の検査結果の算出には、(株)日本ビーシージーサプライのホームページよりQuantiFERON TB-2G解析ソフトウェアをダウンロードすることができます。
このQuantiFERON TB-2G解析ソフトウェアでは、マイクロプレートリーダーソフトウェア(または各種表計算プログラム)から吸光度からIFN-γ濃度をもとめることができます。このソフトウェアは次の処理を行います。
−検量直線を算出
−標準液と検量線について品質管理チェック
−すべての検体のIFN-γ濃度(IU/mL)を検量直線から算出
−QuantiFERON TB-2G添付文書に概説されている「結果の解釈」ガイドラインに基づき、各被験者の診断結果を報告。
 このページのトップへ
   
Copyright 2006 NIHON BCG Inc. All rights reserved.